昭和の歴代首相が愛用した印鑑

田中角栄から中曽根康弘まで、戦後昭和の首相たちが日々愛用した印鑑。
精魂込めて彫刻した三人の印鑑職人、その作風を弟子たちが再現します。
当店だけの格調高い逸品を、あなたの一生の友に。
昭和31年当時の長澤印店外観及び店内

長澤印店(既に廃業)は、かつて東京・虎の門にあった印鑑の名店。
(左の写真は昭和31年当時の店舗外観及び店内))
近隣の省庁や大企業はもちろん、多くの政財界著名人をして、
「印鑑は長澤」と言わしめるほど高い支持を得ていました。

長澤印店は戦後高度経済成長の到来と時を同じくして、
官邸から首相と官房長官の私印を受注するようになりました。

首班指名選挙が終わるとすぐに首相官邸から電話で注文が入り、
常時五人以上いた専属の職人の中からエース格の一人が選ばれます。
その職人は他の仕事をすべて中断して早速作業にとりかかり、
限られた時間内で、まさに身を削るように精魂を傾けて彫刻します。

彫り上がった印鑑は若手店員の手で首相官邸に直接納品されます。
警備員の何重にも及ぶ厳重なボディチェックを経て入邸を許され、
若手店員はかなり緊張しつつ、事務長の机までお届けします。

後に登場する、当時長澤印店で修業中の山川太嗣は計四度、
彼の後輩である筆者も一度、首相官邸に納品した経験があります。

続いては、六人の歴代首相の印鑑(私印)の彫刻を担当した、
それぞれ作風の異なる、三人の腕利き印鑑職人をご紹介します。